私が不動産屋だと言うと、空き家問題について話題を振って来られる方が多いです。
「空き家対策って、何をしているの?」
「こんなに空き家があるのに、何で売りに出ないの?」
「こんなに空き家があるのに、何でみんな新しく家を建てているの?」
大概、このようなご質問です。
今回は、2番目の「こんなに空き家があるのに、何で売りに出ないの?」に
答えていきたいと思います。
これは一言でカタがつきます。
「売る気がないから」です。
持ち主が売る気がなければ、売りに出ません。
「国を挙げて空き家対策しましょう!っていう時代なんですから、
○○さんも、誰も使っていない不動産があったら、
さっさと売っちゃいましょうよ」
なんて、言えないですよね。笑
(いや、そういう営業をしている不動産屋もいるかもしれないけど・・・)
不用品は、さっさと売ってお金にする。
「メルカリ」をはじめとするフリマアプリが出てきてから、
特に加速しているように感じられます。
私は、この流れに賛成です。
日本の「Mottainai」文化にも適っていますし。
「断捨離」で、自分を変えられる気もするし。
不動産の流通が増えれば、不動産屋も商売繁盛しますし。(ニッコリ)
ただし、それを妨げるものがたくさんあります。
一番は「気持ち」です。
説明するまでもないですが、
子供のころからずっと遊び相手になってくれた
ピカチュウのぬいぐるみを、
捨てるのは忍びないですよね。(持ってないけど)
不動産の場合は、さらに事情が「濃い」です。
「先祖代々受け継がれてきたこの土地を、オレの代で処分するには荷が重すぎる」
「わたしは全然売っても構わないんだけど、姉貴が絶対売っちゃダメ!って言うし」
「親父が一生懸命働いて建てた家だから、そのままにしておきたいんだよね」
「売ってもいいんだけど、荷物がいっぱいあって、
処分や移動に時間も手間もお金もかかるからね。めんどくさい。」
と言って、
「自分は、こんな田舎で、冬寒くて、でかすぎる家には住みたくないんだよねー」
と、別の所に土地を買って家を建てるのです。
今は住宅ローンの金利も安いですから、拍車がかかってます。
・・・と、こんな理由で、空き家が売りに出ないのです。
時間が経てば、売りに出る可能性はありますが、動きは鈍いようですね。
売る気が起きましたら、ご相談ください(*´ω`*)