賃貸物件の家賃は、主に「相場」によって決められています。
①場所
②間取り
③面積
これらが似ている、近隣にある物件と比較して足並みをそろえたり、差をつけたりして決めるわけです。
こういうことをスッ飛ばして、いま住んでいる全然違うエリアの物件と比較して、高すぎるとか低すぎると文句を言う人があるのですが・・・。
基礎知識というのはとても大事です。
ただ、「相場」を踏まえても、妙に納得いかないことも多々あります。
安すぎる!というのは借りる側にとってはうれしいのですが、
高すぎるんじゃない?と思える物件(エリア)も多いです。
高すぎると思われるエリア・・・それが射水市です!
なんか、残念ですね・・・。
富山市・高岡市に次いで、富山県下で第3位の人口を有する射水市。
富山・高岡の両市の中間に位置し、どちらにもアクセスがよく、買い物等も便利で、育児への補助も厚めということで、若い世代に人気があります。
人気があるのはわかりますが、同じ間取り・同じ面積で、富山市・高岡市よりも高い物件が結構多いのです・・・。
富山高岡のほうが、便利でにぎやかなところが多いのに、なぜ・・・?
ここで、先に述べた3つ以外にも、家賃を左右する要素をお伝えしますと、
④地価
⑤築年数
⑥設備
⑦収納力
⑧便利さ
です。
私の場合は他にも、駐車可能台数や日当たり、騒音の起きやすさなどを踏まえて賃料を算出します。
結構細かく評価しています。
こうやって細かく評価すると、射水市の小杉・大門エリアは、5,000円~10,000円くらい高いなと感じることが多いです。
小杉エリアで、築30年超の20㎡ワンルームが、安くても32,000円ですよ?
生活保護を受けるべき方は、射水市では住めなくなります。
賃貸物件の家賃が高いと感じられてしまうと「自分で家を持ったほうが安上がり」という考え方につながり、地域の不動産会社のあり方などに影響が出ます。
つまり、売買の仲介や土地を切り売りする不動産屋が増え、ハウスメーカーや建築の会社が増え、持ち家率の上昇につながる、ということです。
これは富山県に限らず、ほかの地方でも言えることなのでしょうが・・・。
おそらく不動産や建築・建設関係の仕事は硬直的・伝統的で、閉鎖的になっていきます。
そして賃貸を求めている人に合う物件がない、求めている人にサービスが提供できない、ということにつながります。
結果、住みづらさや、外部の人の受け入れができないなど、グローバル化や多様性に足止めをかけることになります。簡単に言うと、時代遅れです。
古民家や空き家の活用、シェアハウスや民泊への転用といった動きがあることは、この硬直した富山の不動産業界にいい刺激を与えることだと認識しています。
・・・と、ちょっと難しい話に引っ張って行ってしまいました。
つまるところ、
「射水市(小杉と大門の一部)は家賃が高いからコスパが悪い。持ち家しか選択肢がなさそう。」
というハードルの高い町になってしまっているということ。
ハードルの高さが、プレミア感や優位性になればいいのですが、
実際に住んでいる私からすると、そんな良いことないんじゃないかな・・・と思うわけです。
物価が上がっているので下げろとは言いづらいですが、新築はまだしも、そうでない物件はもっと安くなってもよいかなと思っています。
適正な家賃を維持することで、住まい方の選択肢の幅を広げ、射水市に住みたい人が住めるまちになってほしいと思っています。