先週は不動産屋よりも大家業がメインの一週間でした。
外国人の若い女性が住んでいた部屋の掃除・・・と聞くと、
変な妄想をして喜ぶ輩もいるかもしれませんが、なかなか過酷です。
とにかく、汚い。
「汚部屋」という言葉もありますけれども、
汚れ具合がハンパでないです・・・。
油汚れがすごい。
足の裏から出た脂がすごい。真っ黒。
トイレが・・・。
髪の毛がすごい。
ホコリがすごい。(くしゃみが止まらない)
シール張りまくり。
障子破れまくり。
浴室の扉が外れっぱなし。
まぁ、言いたいことはいろいろあるのですが、今回はコレを取り上げたいと思います。
カーテン。
カーテンって、そんなにダメージを与えられるものではないと思うのですが、
この汚部屋は、カーテンも悲劇のヒロイン(?)です。
2,3年前に新規に取り付けたカーテンレール&カーテンなのですがね・・・。
①カーテンレールがぐらついている
②カーテンにインクか化粧品っぽいものが付着
③カーテンの取り付け具が異常
②はさておき、①③はなぜ起こるのか?
カーテンの開け閉めの「力加減」が問題です。
相当、雑に、力を入れて、乱暴に、怒りを込めて、開け閉めし続けないと、
2,3年足らずでカーテンが崩壊することはないと思います。
彼女たちは意識せず、それをやり続けた、ということです。
中には、カーテンレールが外れて、そのまま残骸として放置されていたり、
取り付け具が壊れた(実際は壊した)ので、
レールのランナーにカーテンを縫い付ける(!?)強者もいました。
↑これはカーテンから外した取り付け具です。
本数が足りないし、フック部分は広がって伸びてるし、アジャスターもなんか高さがズレてるし。
どうしてこうなる?!という感じです。
もちろん、カーテンはしっかり汚れてました。
これは、「モノ」に対するリテラシー(扱う能力)が欠如しているため、と判断しています。
冬場に、半袖短パンで寒い寒いと言って、エアコンの設定温度を30度まで上げて、
「暖かくならない」「壊れている」と苦情を言ってくるのには、もう慣れました。
母国では、同じものがなかったか、壊れて使い捨てるのが当たり前、
ということだったのかもしれません。(あくまで想像ですが)
使い方がわからなければわかる人に聞く。Google先生でもよし。
何か異常が発生したら、どうすればいいか相談する。
日本という異世界に来ているのだから、分からなくて当たり前。
テキトーなことをして、大家である私に当たり前のように損害を与えてもよい
という考えは止めてほしい・・・。
いや、損害を与えているという自覚がないのでしょう・・・。
「モノ」は生き物ではないので、泣いたり、叫んだりしません。
でも、結果を見ると、それぞれ悲しんでいるように見えるのです。
特に、節約家で、古いものに価値を見出し、
空き家でも生き返らせる活路を見つけようとしていたり、
空き家に残っているものを自宅や事務所に持って行って再利用している私にとっては、
毎回、苦痛です。
「モノ」へのDV、傷害事件、殺人(人じゃないけど)事件が起きているわけです。
惨劇です。
学生時代にも同じように感じたことがあって、
扉をピシャーン、バターンと勢いよく開け閉めしていたり、
机を動かすときに引きずったり、ぶつけたりしているのを見て、
「モノがかわいそう」「騒音が出てうるさい、迷惑」
と、よく感じていました。
モノを大切に長く使う、ということは、実は日本とか海外とか関係なく、
教わっていない人が多いんじゃないかな、と考えています。
もっと大学などで研究されてもいいテーマだと思っています。
昔の日本は、もともとモノを大事にする文化が醸成されていたと思うのですが、
太平洋戦争後、大量生産や安価なもの、新商品や改良品が次々と生み出される世界になり、
ブランド品以外は、モノが軽視されるようになっていったのだと思います。
空き家が増えている原因の一つでもあると思ってます。
家もモノですからね。
最近は動物や子供すらモノ扱いしている輩がいて、問題になっているのだと思います。
そして、モノを大事に使うという意識が薄れ、教える人もおらず、
前述のようなありさまになっていると推察しています。
外国人の問題として取り上げましたが、実は日本人も同じです。
特に若者や、仕事などに熱中している人は、同じことをしている傾向にあります。
(あくまで私の経験上のことですが)
つまるところ「教育」の問題かな、と。
特に「住教育」として、家や、家財、日々使うモノについて、
目を向けるきっかけが作れないかと、ぼんやり考えているところです。
まぁ、それどころじゃないのが、今の私の状況です・・・。