本日11月23日、クロスベイ新湊にて「住教育セミナー」が開催されました。
“射水市では、空き家発生の未然防止を目的として、住まいを空き家にしないために今のうちから考えておくべき留意点などについての専門家による分かりやすい講演会と、住まいに関する個別相談会を行います。”(射水市HPより)
あいにく参加者数がイマイチで、相談件数はわずかでした^^;
しかしながら、少人数で濃厚なお話ができてよかったです。
その中で受けた相談内容は「家を売ろうと考えているが、リフォームしたほうが高く売れやすいのでしょうか?」というもの。
下記に、メリットとデメリットを簡単に述べておきます。
♣メリット
①見た目の印象が良くなり、売れやすい
②買い手がすぐに引っ越せる
③買い手の融資手続きが楽になる
♣デメリット
①きちんと説明しないと「割高な」中古住宅になってしまう
②必ずしもリフォーム内容が買い手の希望に合うわけではない
特に「デメリットの②がポイントである」ということをお話しました。
みなさんがマイホームに求めるものは、何でしょうか?
多くの人が新築に憧れを持つのは、なぜでしょうか?
「自分の望むデザインや設備にしたい」という声が多く挙がると思います。
売る側が先にリフォームをすると、買い手の希望するデザインや設備と合わなければ、候補から漏れてしまうんですね。
よく、買い取ってリフォームして再販する不動産会社がありますが、リフォームの内容は万人受けするようなものです。そこそこきれいに見えればそれでよし。多数の人から見て「きれいだし、いいんじゃない?」と思わせられればそれでOK。
空き家の活用や中古物件の流通を、普通の人より深く考える私にとっては、そういう考え方もいいんだけれども、中古物件がより魅力的に感じられるようになるためには、平凡なリフォームをしてきれいに見せるだけではダメと考えています。
中古物件を売りやすくする私の提案は・・・
①雨漏りとシロアリその他、躯体に関わる不安要素をなくした状態にする
②リフォームするならこだわりの要素を入れる
です。
②は難易度が高いので、まずは①です。
「インスペクション(建物状況調査)」という言葉は聞かれたことがあるでしょうか?
何年も前から推進されていますが、余計な費用がかかるからと、まだまだ定着されていない感じを受けます。
建物の主要部分は問題ありません、という専門家のお墨付きをもらっておきさえすれば、ほかの設備や仕様は、買い手が好きなようにリフォームすれば問題ないことです。(建物の性質を知った上で、リフォームの提案力も大事ですね)
30年経ったら建物の価値はゼロ、と断言する人もありますが、決してそんな事はありません。
30年経ってもピンピンしている建物のほうが、魅力に感じませんか?
10年もしないうちに外壁はボロボロ、きれいに見えていたものが経年劣化するだけで家の魅力がガクッと落ちるような家より、よほど良いように思います。
劣化してみすぼらしくなるより、年を経て味が出る古民家のような家も、また良いと思います。
「住教育セミナー」では、そんな思いを発見したり、共有できる場にしていきたいですね。