◆まず「審査が通れば、誰でも入居できる」というのが大前提
緊急連絡先になる方は、半径50km以内にいなければならないとか、3親等以内の親族でなければならないとか、北陸の閉鎖的ルールは即刻撤廃すべし。県外移住者への差別です。
・・・すみません、富山の不動産業界から私への宣戦布告だと、未だに根に持っています。
・ペット可
・高齢者可
これも必須ですね。
大家が様々な条件で入居者を選ぶのは、私も痛い目を見たのでよくわかります。
しかし、度を過ぎると不当差別になったり、賃貸不動産業界の閉塞感を生み出し、
「自分の住生活を実現するには、持ち家でなければならないのか・・・」
という流れを生み出してしまいます。
これが北陸の持ち家率の高さにも繋がっていそうな気がします。
持ち家率が高いのは、決して裕福さを自慢できることではありませんからね。
必ず、ネガティブな裏の意味が隠れているものです。
◆一定の利便性と環境の確保
借りやすい条件や環境を提供できることが必要でしょう。
マンションやアパートは、原則、市街化調整区域に建てることはできないため、
必然的に市街地に建てられます。
小中学校や、買い物施設、病院等に近く、公共交通機関が使いやすいところが
メリットと考えます。
たまに、市街地の外れで「こんなところに住むニーズがあるのだろうか・・・」
という賃貸物件に出会います。いずれ淘汰されるのでしょう。
◆持ち家と比較してメリットのある賃貸物件を
本当におかしな話だなと、不動産業界にいてつくづく思うのですが、
借りるより買ったほうが安い、お得、というのは、ある程度の幅ならわかるのですが、
近年続いてきた住宅ローン減税とか給付金制度は、かなり優遇させすぎた感があったと思います。
今は、省エネや耐震の基準が設けられ、一昔前ほど恩恵は受けにくくなっています。
そんなことより、もっと空き家対策にテコ入れしてほしい。(これは別の機会に書きます)
賃貸物件の賃料が、高すぎる場所があることも課題です。
射水市の小杉エリア、等ですね。
適正賃料になるように、地域の不動産業者による調整が必要でしょう。
◆「個性ある、魅力的なライフスタイル」と「町内会等に縛られない価値」の実現
この2つは両立できれば理想ですが、どちらか一方が実現できれば、
多くの方は満足されるはずです。
富山に来て思ったのは「近所付き合いがめんどくさい」と感じる人が多いだろうなぁ、
ということです。
例えば、自分の趣味に没頭しようと、空き家を安く借りてみたところ、
引きこもりがちな性格のためか、近所の方とのコミュニケーションもとりづらく、
お隣さんに挨拶されるのも億劫になってしまう、という人を見たことがあります。
こういう人の希望を叶えるには、ちょっとまちづくり的な思考が必要で、
貸家一つを作って何とかするというだけでは難しいのです。
・近所付き合い必須だけど、広い敷地とのんびりした生活。そして大きな家。
・にぎやかで狭っ苦しいけど、気兼ねなくコンパクトに便利な生活。
どちらかになるでしょう。
その中、もう少し特化と言うか、特徴を尖らせていきたいものです。
・広い敷地と大きな家だけでなく、景色や体験、家の機能や快適さも付加価値に
・アパートマンションなら、コンパクト面で特化させる
・3LDKや4LDKのファミリー層も受け入れられるアパートマンションを
などなど。
◆コスパを追求するなら、シェアにたどり着く
しかし、シェアハウスの需要は低いです。富山では。
どうせやるなら、道路の端から端までの1区画の家々を、まとめてリノベーションしてみたい。
建物機能のシェアだけでなく、駐車場(車)、店、公共サービスなどを複合させて、
異なる世代の人が入り混じるような、10~30人くらいの規模が必要かと思っています。
そうでないと、シェアするメリットがないと感じられるでしょう。
どうせ、ぼろい家をそれなりにきれいにして、ちょっと変わった若い人や所得の低い人が住むんでしょ、というネガティブなイメージになりがちなのがシェアハウス。
富山では「コワーキング」という切り口で、一つ上行く次元のシェアを実現しているところもあります。
シェアすることで生活費のコストダウンはもちろん、食や、子育て、仕事、いろんな面で一人一人の労力の軽減が実現できると「生きやすさ」というメリットが出てくると思うんです。
理想とするところは、シェアハウスではなく、シェアライフ、なんですよね。
・・・知り合いの会社名を思い出しました。
不動産関係の話は、いくら言葉で語っても、数字や図面に起こさないとほとんど伝わりません。
落ち着いたころに、イメージを形にしてみたいと思っています。